失われた歯を取り戻す治療:ブリッジ編

ではどのようにすれば、失った歯を取り戻すことができるのでしょうか?

ここでは、失った歯を取り戻すためのブリッジという治療法ついてお話させていただきます。

 

説明が理解しやすくなりよう、ブリッジ、入れ歯(後述)治療をした人が、30歳から80歳へと歳を重ねていく中で生じるお口の変化の、最も平均的な過程を示したイラスト(フロー形式にしています)を使用します。

30歳の男性が右下(患者さん本人から見て)の奥から2番目の歯を、虫歯により失ってしまった状態。

この状態を放置すると、Vol.2でご説明したように、最も速く歯のドミノ式崩壊が進んでいきます。

それを防ぐため、ブリッジによる治療を行った場合の経時的変化を見ていきましょう。

ブリッジというのは、健康保険にも適用されているため、現時点では日本においては最もよく行われている欠損歯(失われた歯)の治療方法と言われています。

ここからブリッジの説明に入りますが、その前に一つ知っていただきたい知識があります。歯というのは、固~いものを噛むものですから、何よりも必要になるのが、その負荷を受け止めるだけの支えとなるものです。

 

本来自分の歯においては、先ほど歯周病のトピックでもお話したように、顎の骨が噛む力を負担してくれていますよね。

ところが歯を失ってしまった場合、そこにあるのは肉(歯グキ)だけですよね。このやわらかい歯グキでは、50~100kgとも言われる非常に強力な噛む力を受け止めることはできません

そこで、支えを得るために利用されるのが、両隣にある健康な歯なのです。

 

歯であれば、固~いので、十分噛む力に耐えられますよね。

 

ブリッジを作るには、まず両隣にある健康な歯を支えとするために、銀歯がかぶせられる程度の大きさまで小さく削ります。

そこに、両側は銀歯、歯の無い欠損部分はダミーの銀歯という形態をした三本連結し一塊となった銀歯をそこにかぶせます。そのようにして、欠損した部分に人工の歯を補てんします。

これにより、前項目でお話した、もっとも避けなければならない歯の傾斜や挺出(飛び出る)を防ぐことができるようになり、固い両隣の歯によって噛む力も支えてもらえるため、良く噛むことができるようになります。

また、取り外しの必要がない固定式のものなので、お口の中で感じる異物感はそれほど大きくありません。

更に、欠損を放置した時と違い、良く噛めるので反対側の歯に過剰な負担がかかるということもなくなります。

ただし、この治療法には以下のような大きなデメリットもあります。

ブリッジのデメリット

① (銀歯をかぶせるスペースを作るために)健康な両隣の歯を大きく削らなければならない。

② 両隣の2本の歯で、欠損部分も含めた3本分の噛む力を負担することになる

 

③ ブリッジの連結部分に隙間が生じてしまい、衛生的でなくなってしまう。

④ 3本の歯が全部銀歯で覆われてしまうため、審美的でなくなってしまう

 

という点です。

①の、歯を半分近く削ってしまうということのデメリットは著しく歯を弱らせ、歯の寿命に大きな影響を与えてしまうことです。

 

ではなぜ歯の寿命に影響を与えてしまうのでしょうか。

 

それは、歯の保護に重要な役割を担っているエナメル質という部分をすべて削り取ってしまうからです。保護を失ってしまった歯は、非常に虫歯に侵されやすくなってしまいます。その上、神経の近くまで歯を削ってしまうことになるので、将来ちょっとした虫歯の再発でも、歯の神経をとることになってしまう確率が非常に高くなります。

 

その過程を、イラストで見ていきましょう。

神経をとってしまった歯は(一般に神経を取るというのは歯髄を取ることで、歯髄には血管も含まれる)、血液によって運ばれてくる水分や栄養分が送られてこなくなるため、非常にもろくなります。そのため、しばしば歯が折れたり割れたりします。また、根の病気などにかかる確率も極端に増えるため、早期に歯が失われます

では、ブリッジのデメリットの説明にもどります。

③のデメリットは、ブリッジの人工歯(ダミーの部分)の下や、前後に大きな隙間ができてしまうことです。その隙間に食べカスなどがつまってしまうことで、著しく不衛生になり、歯周病や虫歯が引き起こされてしまうのです。

ブリッジ治療をすることで、歯が動いてきたり、関係のない反対の歯に負担をかけず、欠損(歯がない)した状態に比べ食事もしやくなるため、欠損を放置した状態に比較すると格段に良い状態を保てます。そのため、現在まで日本においては一般的な欠損歯の治療として多く用いられてきました。

ただ、前述したデメリットも多く、ブリッジ治療が歯のドミノ倒し式の崩壊の原因となってしまう可能性も非常に高いのです。

以上がブリッジの説明です。

では引き続き、フローにてブリッジを入れたあとの流れを見ていきましょう。

 

ここで前述のように更に放置してしまうのでは、百害あって一利なし、ですので、何らかの人工物で修復する必要が出てきます。

ところが、ブリッジを入れたくても、橋の向こう側の部分の支えとなる歯がないため今回はブリッジでの修復はできません

そこで、代わりとなるものが、冒頭でもお話した、入れ歯という治療方法です。

 

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